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戸建投資の売却時にかかる税金|譲渡所得税の基礎

木造の窓口編集部 / 最終更新: 2026年10月24日

戸建投資の物件を売却して利益が出た場合、その利益に対して譲渡所得税がかかる場合があります。いつ、どのくらいの税率で課税されるのかという基本的な仕組みを理解しておくことは、売却のタイミングを考えるうえでも欠かせません。売却後に手元に残る金額は、売却価格そのものではなく税金を差し引いた後の金額であるため、この仕組みを把握しておくことが収支の見通しにも直結します。本記事ではその基礎を整理します。

譲渡所得の計算の考え方

譲渡所得は、おおまかには「売却価格」から「取得費」と「譲渡費用」を差し引いて計算されます。取得費には購入価格のほか、購入時に支払った諸費用などが含まれますが、建物部分については保有期間中に行った減価償却によって、計算上の取得費が年々減少していきます。譲渡費用には、売却時の仲介手数料や契約書に貼付する印紙代などが含まれます。保有期間が長くなるほど減価償却の累計額が増え、取得費が小さくなるため、売却価格が購入時と同程度であっても、計算上の譲渡所得が大きくなりやすい点には注意が必要です。

このため、売却を検討する際は、単純に「購入価格と売却価格の差額」で損益を考えるのではなく、保有期間中に計上した減価償却費の累計額も踏まえて、譲渡所得がどの程度になりそうかを事前に見積もっておくことが望ましいといえます。見積もりが不十分だと、売却後に想定より大きな税負担が発生し、手元に残る資金が予想を下回ることもあります。

短期譲渡と長期譲渡の違い

短期譲渡(所有期間5年以下)

売却した年の1月1日時点で所有期間が5年以下の場合は、短期譲渡として扱われ、長期譲渡に比べて高い税率が適用されます。短い期間で売却を検討する場合は、この税率の違いを踏まえてシミュレーションしておく必要があります。想定より早く売却することになった場合、税負担を踏まえると当初の想定より手元に残る資金が少なくなることもあります。

長期譲渡(所有期間5年超)

所有期間が5年を超える場合は長期譲渡として扱われ、短期譲渡よりも低い税率が適用されます。同じ金額の譲渡所得であっても、所有期間によって税負担が大きく変わるため、売却のタイミングを検討する際の重要な判断材料になります。

出口戦略との関係

このように、所有期間は税負担の大きさに直結するため、いつ売却するかという出口戦略を考える際には、譲渡所得税の仕組みも踏まえて検討することが望ましいといえます。あと数ヵ月、あと1年待てば短期譲渡から長期譲渡に切り替わるという場面では、税率の違いが売却後に手元に残る金額に大きく影響することもあります。売却のタイミングの考え方全般については、当サイトの戸建投資の出口戦略|売却のタイミングをどう考えるかでも取り上げていますので、あわせて参考にしてください。

また、一定の条件を満たす場合に税負担を軽減できる特例が設けられていることもありますが、適用できるかどうかは物件の種類や所有者の状況によって異なります。こうした特例の利用を含めて、売却を具体的に検討する段階になったら、税理士などの専門家に早めに相談しておくことをおすすめします。

まとめ

戸建投資の売却時には、売却価格から取得費や譲渡費用を差し引いた譲渡所得に対して税金がかかる場合があります。保有期間中の減価償却の累計額や、5年を境にした短期譲渡・長期譲渡の税率の違いが、税負担の大きさに影響します。実際の税額は個々の取得状況や保有期間、その時点の税制によって異なるため、売却を検討する際は事前に税理士へ相談することをおすすめします。

よくある質問

所有期間はどの時点から数えますか?
一般的には、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えているかどうかで判定されます。購入からちょうど5年が経過していても、年末の時点での判定になるため注意が必要です。正確な判定は税務署や税理士に確認してください。
減価償却をしていると売却時の税金はどう変わりますか?
減価償却を行った分だけ取得費(取得価格の計算上の基礎)が下がるため、同じ売却価格でも譲渡所得(利益とみなされる部分)が大きく計算されやすくなります。保有期間中の減価償却費の累計額を把握しておくことが、売却時の税額を見積もるうえで重要です。
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